こんにちは。Mです。
お客様からIoT関連のお仕事依頼が少しずつ増えてきている中で、モノの位置情報をもとに特定範囲への出入り検知が出来ないか?とお問い合わせいただく事がありました。
そこで、前々から興味があったAmazon Location Serviceを試してみました。
これから全3回に亘って紹介していきます。
2021年6月から一般提供されているサービスで5つの機能が提供されています。詳しくは公式にて。
- Maps
地図リソースを作成。作成した地図リソースはSDKを使用しアプリケーション上に表示
位置情報プロバイダーはEsriとHERE Technologies
- Places
地理座標(緯度と経度)を住所へ変換。住所を地理座標へ変換
- Routes
ルート検索、移動距離、移動時間推定
- Geofencing
仮想境界への出入りを検知
- Tracking
位置情報の記録と取得(現在と履歴の位置情報)
今回はGeofencingとTracking機能に絞って解説していきます。
弊社の社屋周辺を特定範囲として、出入りを検知したらメール通知する仕組みで試してみます。
今回の構築編1では青枠部分を作成していきます。
構成
それでは早速GeofenceとTrackingを作成していきます。
尚、今回の作業は全てAWSのマネジメントコンソールから設定することが出来ます。
作業は以下の4つです。
- GeofenceCollection作成
- Geofence用のJsonファイル作成
- Geofence作成
- Tracker作成
1. GeofenceCollection作成
Amazon Location Serviceページへ遷移して、GeofenceCollectionを作成していきます。
名前は「MyGeofenceCollection」として、EventBridgeルールはあとで作成するので
「いいえ、ルールを作成しません」を選択します。
2. Geofence用のJsonファイル作成
Geofence作成前に特定範囲を定義するJsonファイルを用意します。今回Jsonファイルはgeojson.ioにて作成しました。
下記画面は当該のサイトでGeofenceを設置した状況です。
範囲を選択したら、あとでアップロードして使うので「Save」を選択し「GeoJSON」として適当な場所へ保存しておきます。
3. Geofence作成
作成したGeofenceCollectionへ「ジオフェンスを追加」をクリックして
さっき作成したGeoJsonファイルをアップロードします。
4. Tracker作成
次にTrackerを作成します。名前は「MyTracker」にして、
位置のフィルタリングはとりあえず「精度ベース」を選択します。
このTrackerを先程作成したGeofenceCollectionとリンクさせます。
これで特定範囲への出入り検知部分の作成は終わりです。ホント簡単!
次回、構築編2では位置情報を送る側となる、AWS IoT CoreとLambdaを作成していきます。
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