こんにちは。wistaveです。
これまで、IoT備品管理システムの構築について、企画から開発、そしてWebアプリの実装まで順を追って説明してきました。
今回はいよいよ最終回として、システムの運用開始と今後の展望についてお話します。
重量計をアップデート
これまで開発で使用してきた重量計は許容重量5㎏までのセンサーを使用していましたが、備品の在庫が多いと5kgをオーバーしてしまいます。
そこで、こちらのセンサーに変更しました。
センサーに合わせて簡易的な筐体も作成しました。


機能追加
APIに、運用に必要な機能を追加しました。
重量計からサーバーに重量が送信された際に、備品の数量が警告レベルを下回っていたら管理部にメールが送信されるようになりました。

運用開始
開発が完了したので、社内での運用を開始することにしました。
まずは、利用頻度の高いペーパータオルをこのシステムで管理することにしました。

重量計に載せたペーパータオルは、APIを介してデータベースに重量が記録されました。
データベースで備品と重量を紐付け、1個あたりの重量などの設定をしたところ、実際と同じ個数がWeb画面上で確認できるようになりました。

運用を開始して発見した問題点
重量センサーの精度
重量センサーの許容重量を大きくしたことにより、在庫数が正しく表示されないケースがありました。
100gくらいの誤差が出ることがあり、根本的な原因にはまだたどり着いていません。
APIの重量判定
なぜか警告レベルに達していないのにメールが送信されることがありました。
APIの実装を見直しても判定処理に問題は無さそうでした。
念のため、重量を浮動小数点で判定していることが問題だと仮定し修正を行いました。
今後の展望
今回のシステム開発を通して、IoT技術を活用したシステム構築の難しさ、そして面白さを改めて実感しました。
今後の展望としては、以下のような展開を考えています。
他の備品の管理
現在、重量計が1つしかないためペーパータオルのみを管理していますが、将来的には、倉庫内の他の備品にも対応できるようにシステムを拡張したいと考えています。
まとめ
今回の連載では、IoTを活用した社内備品管理システムの開発について、その過程を詳しく解説しました。
開発は試行錯誤の連続でしたが、無事にシステムを完成させ、運用を開始することができました。
今後もユーザーからのフィードバックを元に、システムの改善を続け、より便利で効率的な備品管理を実現していきたいと思います。
最後に、この連載を読んでくださった皆様に感謝申し上げます。
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